ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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137:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 16:03:31.52 ID:cQX9e7Qho
心配に顔を歪ませる七重を見て、ああ、わたしも人のこと言えないな、と思った。
どうしたってやるしかないけど、それには七重が同意しないことには……。

サキ「ねえ、そこんとこはどうなの」

一「さあ、俺にも全く予想がつかん。死ぬかもな」

おいおい、そこは嘘でも大丈夫と言おうよ。

七重は身をよじって、中学生が明日の天気でも考えるような兄の表情を見て、

七重「……そう。わかった」

え、納得したの?

七重「お兄ちゃんがああ言うなら大丈夫」

強い自信のある目をもって、今度は逆にわたしを励まそうとしている。
言葉だけ捉えればわたしの命の保障を示す内容でないのは明らかなのだが、
七重がそう言うなら兄妹の絆に賭けてみる他ない。

確かあの時は七重とは背中合わせだったけど、向かい合っての体勢でもいいはずよね……。
根拠もなくそんなことを考える間もなく、

一「放すぞ」

七重をしっかり抱き止めると、こんな時なのに変に意識して胸が高鳴った。
七重も多分、恥ずかしがってる場合じゃないとか自分に言い聞かせてるようだった。
平静を保とうとゆっくり繰り返す呼気がほのかに首筋にかかる。

一「早くしろよ、10分切ったぜ」

あんたが言うな! しかしツッコミを入れてる場合ではない。
もの凄い勢いでこの黒い空間が地球上を覆おうとしているのを感じる。


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