ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
1- 20
130:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 15:38:41.22 ID:cQX9e7Qho


今回の戦いは、今までと比べても特殊なものらしかった。

世界中に散りばめられた、とでも言うべきか、
数えきれないほどの閉鎖空間の中で機関の能力者が、
情報生命体と戦うのまでは同じなのだが、
敵をすべて倒し閉鎖空間が消えるとき、
被害者はそれぞれ情報生命体によって最初に拘束された異空間へ、
わざわざまたワープさせられる。

すると、空間の主が倒された異空間は崩壊して、
被害者は自動的に、無事元の場所に戻されるらしい。

らしい、としか言えないのは閉鎖空間が消えてわたしも通常空間に出てくると、
被害者の姿が無くなっているので、人々がどこへ行ってしまったのか、
わたしには分からないからだ。一さんのやることだから、間違いはないだろうけど。


それでは、今まではどうしていたのか。


敵を倒したあと意識を失っている人々を、
閉鎖空間内で感染した場所と同じ位置まで、機関の能力者達が運んでいたのだ。

そして、閉鎖空間が消えるときに、被害者だけ、感染した時刻にまで戻されていたらしい。
わざわざ元の場所まで運ぶ手間がはぶけるし、
いつも異空間にワープさせて戻してあげればいいと思うのだが、
それをすると、例のビジネス街の一件のように、翌日の新聞の記事になってしまうらしい。


今回は全てが片づいたら地球規模で世の中の人々の記憶改変を行う、
という条件つきの非常手段なのだそうだ。
自分が聞かされた説明を受け売り的にしているわたしだが、正直ちんぷんかんぷんである。

要は、今回は時間との戦いでもあり敵を倒しすぐ次の閉鎖空間へと向かう、
というショートカットのための手段らしい。


非常時につき閉鎖空間内は、通常空間の時間の流れから切り離されているが、
次の閉鎖空間へ向かうわずかなロスの間に、感染者の数が膨れあがってしまう。
今回は全力で相手を倒しにいく、と言った一さんに限らず、
皆が最初から死力を尽くしていた。


やがて感染元となった起動データや情報生命体が、
TFEI作業班によって全て特定、削除されると、
ようやく凄まじいまでの感染者増加の勢いが止まった。
(思えば一さんもよく戦いながら、こんなに速くしかも正確に相手を捕捉していたものだ)

閉鎖空間が減少していくのを感じるにつれ、皆の希望が確信に変わっていった。
さらにあの先輩がこちらに加勢しに来てくれた。
いち早く、七重の両親と長門さん、喜緑さんの無事の知らせを持って。


そして、受け持つべき近辺の最後の閉鎖空間で、わたし達は敵を全滅させた。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
153Res/200.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice