ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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112:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 19:16:08.98 ID:LYacroRjo
サキ「うわっ!」

繰り出される太い前足の爪をやっとの思いで避ける。
七重の運動神経がいいのが唯一の救いだった。
じりじりと、わたしと七重を囲む敵ににらみ返すことしかできない。

今にして思えば情報生命体は、天蓋領域にとってただの兵器、言うなれば道具に過ぎない。
配置された通りにしか動かないコマが、
こんな複雑な相関関係を踏まえているはずがない。

だけどその時のわたしはただ必死で、やらかしたという思いしかなかった。

何てことだ、よりによって七重を巻き込んで自爆するとは。
でも、後ろにいる七重はわたしが打開してくれると信じてる。
ていうかここまでしてるのに何か出ろ、力。反則だぞ。

古泉「持ちこたえろ、今行く!」

右側から柊さんの怒号と爆発音、赤い光に照らされる敵。
確認はできないけど、ヤツらの包囲をかいくぐってくるつもりだ。


――そんなの、振り出し。


また柊さんが。

窓の外を見る森さん。


サキ「いい加減に――――!!」



何か出た。



七重「サキ!?」


純白の光。


地面が揺れる。
違う、わたしが揺れてる。


全てを真っ白に包む光がわたしから周りの世界へ拡がっていくのを感じる。


音が無い。

いや、七重の呼ぶ声が……遠ざかっていく。


それが、最後の記憶だった。




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