ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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109:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 19:04:04.47 ID:LYacroRjo


古泉「小坂! 何しに来たんだ!」

噴水のところで、柊さんと数人の能力者、そして助けられた被害者の人達が集まっていた。

怒鳴る柊さんに、

多丸圭「怒らないでやってくれ、古泉。この子は俺の命の恩人なんだ」

けげんな顔をする柊さんに、経緯を多丸兄弟が説明してくれた。

古泉「――それはそれ、これはこれです。小坂、早く帰りなさい」

サキ「はい、帰ります。ケガした人を送らせて下さい」

厳しい目で柊さんはわたしを見たが、

古泉「本来、今の君にできることは何もない。それは分かってるな。
   ケガ人の救護も、被害者を無事元の場所へ送り届けることも、
   我々が決めた手順がある。
   しかし、その女性は君が助けた。だから責任をもって君が送りなさい。
   君の処分は追って伝える。
   圭一さんは、僕が送ります。いいですか」

圭一さんは笑みをこらえるような顔で目を上に向けながら、

多丸圭「ああ、頼むよ、古泉」

裕さんから替わって女性を背負わせてもらうと、

多丸裕「気にするなよ。君のことを心配してるんだ。
    古泉にはあとで僕らがよく言っとくから」

とウィンクとともに小声で言われた。
言葉そのものより気持ちが嬉しくて、やっとこわばっていた口元がゆるむのを感じた。



しかし、女性を背負って地上への階段を上るのはきつかった。
隣で圭一さんは、柊さんに肩を貸してもらいながら、

多丸圭「ところで古泉、敵の数のほうは分かってるのか?」

古泉「いえ、僕も後から来たので伝聞でしか知らないのですが、
   皆の情報を照らし合わせても、地下へ逃げ込んだ正確な数は分からないが、
   残党は恐らく若干であろうという……」

階段を上りきると、

古泉「……ことだったんですがね」


道路は野犬の群れに埋め尽くされていた。




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