ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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105:名無しNIPPER[saga]
2017/05/31(水) 18:49:34.77 ID:LYacroRjo


サキ「長門さん、走ってすみません! カギありがとうございます!」

謝りながらカウンターの前を駆け抜ける。
突き当たりを右に曲がって、ポケットからカギを取り出しながらドアを目指す。

柊さんはこのドアを開けるとき、鍵穴にカギを差し込んでなかったと思うが、
念のためわたしはそうした。

中に駆け込むと、そこはプラネタリウムホールだった。

安堵するが、次の疑問が湧く。
このホール内に幾つかあるドアのうちどれが柊さんが行った場所へつながるのか。
わたしは見回した。あの場で七重に聞けばよかった。

いや、このカギはドアをくぐる時、念じた場所につながると森さんが言っていたから、
多分どれでもいいのだ。

すぐに止まっていた足を動かし、右斜め前のドアに向かって、再び駆け出す。
近づくと、今度は鍵穴がない。

(柊さんの行った場所へ、今開いている閉鎖空間の近くのドアへ)

右手にカギを握りしめ、左手でノブを回してドア引き、外へ飛び出す。


目の前の小便器で用を足していた、サラリーマンらしい男性がギョッと振り返った。

わたしも振り返るとトイレの個室からわたしは出てきたのだ。
閉鎖空間の気配はかなり近いが、もう少し走らないといけない。

トイレから飛び出すと、薄暗くて狭い階段の踊り場に出た。どうやら雑居ビルの中らしい。
迷わず階段を駆け下る。三階ならエレベーターよりこっちの方が早い。

ビルから明るい外へ出ると突然、騒音に包まれた。
ビジネス街の中だ。やはり、七重の家の庭で感じたとおりの地点だ。
すぐに左へ、歩道を走り出す。
ほとんど知らない所でも、地図など無くても、その場所が、境界線がどこかは分かる。

あった。
今車が行き交う、横断歩道の真ん中に、ある。

信号が変わり、駆け出して行きたかったが、横断者の足並みに合わせて歩きながら、
呼吸を整える。

その間、どんな状況があっても、すぐ反応できるように心の準備をして、入った。




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