352:名無しNIPPER
2017/05/23(火) 12:21:13.96 ID:JcVHvI7Q0
「で、ゾルダのデッキを破壊しようとした時、乱入者が現れました」
「乱入したライダーの姿は見ましたか?」
「はい。赤い龍を契約獣にしたライダーでした」
「にわかには信じがたいですね。城戸真司は非戦派ではなかったのですか」
「確かに城戸さんには違いないけど...別人みたいだったんです」
「本性を隠していたって言えばそれまでなんですけど...」
「俺は本当のシンジの片割れだ。お前の知る城戸真司は偽物だ」
「俺は真司の中のもう一人の城戸シンジだ」
「そんな事を言って俺に襲いかかってきて来ました」
一通りの報告を終えた満は香川に対して伺うような視線を向け、
身を固くしながら、次の言葉を待っていた。
「報告ありがとう、佐野君」
「ところで、君はこれからどうする予定ですか?」
「君の行動に差し支えない範囲で答えて頂けますか?」
香川からのストレートな質問に満は迷う事なく答えを返した。
「そうですね。俺は最後まで先生と仲村先輩と戦うつもりです」
「本当に、佐野君は本当にそれでいいんですか?」
「まぁ...正直な話、逃げられればそれに越した事はないんですけど」
「死ぬ時はやっぱ喚いて見苦しく死ぬんだろうなと思いますね、はい」
「自分なりに腹は括ったつもりです」
「先生や先輩達に命を救われた恩を返さないまま逃げるのは嫌なんで」
「だから俺は東條先輩の分まで戦う事にしました」
満の答えに微かに笑った香川の手を握った満は、会話の主導権を
仲村に譲り、自分と同じやりとりをする二人の会話に耳を傾ける。
485Res/614.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20