861: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/25(月) 00:22:00.13 ID:SzhTzFDuO
「お巡りさん、放置でいいのか!?」
田中はしばし考え、思いついた言い訳を口にした。
田中「……あとで担当の人がくるから……あんたらは早く避難しろ」
社員たちが田中の発言に戸惑っていると、階下から足音が響いてきた。「凄い音がしたぞ?」と言いながら、警備員たちが階段を駆け上がってきた。
田中は背後の物音を意識して遠ざけ、自分の足音に聴覚を集中させた。
「あ、警備員さん! この女、亜人ですよ!」
「何!?」
「佐藤の仲間か?」
「動画も撮ったんで見てください。グロかったすよ?」
「これーーー」
「ーーーうです」
いやでも耳に入ってくる音声の意味が捉えられなくなったところで、田中が足を止めた。数秒の逡巡のあいだにさまざまな考えが頭を過ぎった。十年にわたる自分の時間と正確な年月は不明だが数年に及ぶ下村の時間が重なり、最期の瞬間の記憶と感情が自らの体験のように再生された。
田中「クソがっ」
田中はリボルバーを握りながら、階段を引き返していった。
ーー
ーー
ーー
968Res/1014.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20