新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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862: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/25(月) 00:22:49.00 ID:SzhTzFDuO


黒い星十字が打ち上げられたロケットのようにフォージ安全ビルを昇っていく。アナスタシアのIBMは手摺を足がかりにして跳躍し、人ひとりぶんしかない手摺と手摺のあいだをすり抜けた。真上に跳躍すると伸ばした手を上の手摺にかけ、身体を持ち上げる。この動作を二回繰り返すと、一階分上ることができる。

はじめは階段を利用していた。だが、階段には想像以上に社員の数が多く、焦る気持ちもあわさってIBMを思うように移動させることができなかった。十一階に辿り着いたとき、IBMが降りてきた女性社員とぶつかりそうになった。IBMと人間が激突すれば、後者が重傷を負うことは目に見えている。アナスタシアは咄嗟にIBMをジャンプさせた。偶然にも手摺の上にのったIBMはそのまま真上に跳びが上がり、踏み込みひとつで上の踊り場まで到達できた。

手摺と手摺のあいだはとても狭く、跳躍のたびにIBMは身体のあちこちをぶつけた。踏んだり掴んだり頭や肩や膝がぶつかったところが凹んだり傷がついたりしたが、もはやそんなことを気にするアナスタシアではなかった。

十三階から上の踊り場まで跳躍する。手摺を掴み、星十字の頭部を隙間から出したとき、永井と眼があった。永井は警官に撃たれ、出血し床に倒れていた。周囲には麻酔銃によって意識を失った警官、壁際に永井と同様、腕と腹部が撃たれた中野がいた。



IBM(アナスタシア)『ケ……』

永井「十五階、プール室!」


その大声を聞いたとたん、星十字はふたたび直線的に上昇した。落ちるような速さでIBMが姿を消したのを見届けると、永井は拳銃を取り出し中野に向けた。中野は銃口をぼんやり睨んだ。


永井「先を急ぐぞ、中野」

中野「とっととやれよ」


永井は引き金を引いた。すぐに乾いた銃声が連続し、踊り場に響いて消えた。


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