716: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:13:05.58 ID:jiMS7eDVO
それから一日が経過した。佐藤の襲撃はまだなく、永井も無気力に寝ころがったまま。いまは通路のベンチに横たわり、背中をガラス張りの窓に向け太陽の光を浴びて暖まっている。
中野「おい」
永井「あ?」
うとうとしているところに中野がやってきた。ベンチの端を軽く蹴り、永井の意識をしゃっきりさせようとした。
中野「永井、ビビってんのか?」
つっかかるような言い方ではなかった。中野は永井の不安がどこにあるのかわからないながらも、どこかはげますような声でつぶやくように言った。
中野「いいじゃねえかよ、負けたって。次がんばれば」
永井「中野……次なんかないんだよ」
身体を起こしながら永井が応えた。
中野「死なねえんだから次くらいあんだろ」
永井「佐藤にドラム缶詰めされて余生を送るだけだ」
中野「そうなったら警察か自衛隊がなんとかしてくれんだろ」
永井「対応が遅い」
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