65: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/01/28(土) 23:00:26.38 ID:8ENUCYV1O
視線も向けず、にべもない態度の美城専務に、プロデューサーは食いさがった。
武内P「わが社の今後の対応についてならこの資料だけでも十分説明できます。会見場に新田さんが登場してもいたずらに騒ぎがおおきくなるだけかもしれません。マスコミはそのことだけを報道し、わが社の方針がむしろ伝わらないおそれもあります」
専務はぴくりとも動かなかった。それでもプロデューサーの言っていることをちゃんと耳で受け止めていたのが目を細めたことからわかった。しかし、専務がプロデューサーからの具申を聞いていたのは、検討するためではなく反対するためといった様子だった。美城専務はフラットな声で話をはじめた。
美城「むろんそのリスクも承知している。だが問題はアイドル部門だけにとどまらない。プロダクション全体の業務が見直しをしなければならない状況だ。それだけではない。永井圭が新田美波の弟だと報道されてから、株価にも影響が出始めている。講じれる対応策は講じなければならない。永井圭が早急に保護されること、それが事態収拾のためには必須だ。それは理解しているだろう?」
武内P「しかし……!」
美城「そもそもきみにこの件に関する決定権はない。きみも美城の社員ならば上からの命令には従ってもらおう」
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