新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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66: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/01/28(土) 23:02:06.07 ID:8ENUCYV1O

議論の余地はなかった。プロデューサーをこの部屋に呼んだのは議論するためでも意見を聞くためでもなく、命令するためだった。プロデューサーは美波が所属するプロジェクトの責任者であったからここに呼ばれたにすぎなかった。

専務室にはプロデューサーの直接の上司である今西部長もいた。彼は苦悩が痛覚を刺激しているような面持ちで沈黙を守っていた。今西には美城に言うことが理解できたし、プロデューサー言うことも理解できた。理解だけにとどまっていることが彼に痛みをもたらしていた。

プロデューサーは祈るような声で言った。


武内P「新田さんはいまもっとも辛い立場にいるんです。どうか……」

美城「きみは妙なことを言うな」


美城専務はそこではじめて資料から目線をあげ、プロデューサーを見た。


美城「いちばん辛いのは永井圭のほうだろう」




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