新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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67: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/01/28(土) 23:03:39.37 ID:8ENUCYV1O

そのひとことがプロデューサーの動きを完全にとめた。雷に打たれたという表現がぴったりくる有様だった。美城専務はそんなプロデューサーの様子を気にもとめず言葉をつづけた。


美城「それに、新田美波本人が会見に出たいと言ったらきみはどうするつもりなんだ? 今回の事態に対する私の対処は美城プロダクションの専務取締役としてのものだ。私にはプロダクションに所属する従業員やアイドル、株主たちに対する責任がある。私はそれを放棄するつもりはない。新田美波にしても、アイドルとして活動を続けるのならなんらかの声明を求められるだろう。彼女にとっては家族の問題なのだから、どうしたってついて回ってくる。それくらいの自覚はあるはずだ。たいしてきみはどうなんだ? さっきの言葉は一従業員としての提言か? それとも、個人的な感傷による発言なのか?」


ドアをノックする音がした。断りを入れ部屋に入ってきた社員が聴取が終わったことを伝えた。戸崎たちを会議室に案内したという報告を聞いた美城専務は席をたち、凍りついたように固まっているプロデューサーの横を通りすぎた。


美城「会議が終わったら、新田美波に会って話を聞くことだ。きみの仕事はまずそこからだ」


プロデューサーが振り返ったとき、専務はもう姿を消していた。彼の目に入ったのは、なにも言わず閉じたままになっているマホガニー製の黒いドアばかりだった。




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