新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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535: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/12/23(土) 00:09:01.56 ID:FyC54XJBO

永井「水難の講習とか学校でやらなかったか?」

中野「中卒だからなぁ」

永井「そっちは?」


 突然話を向けられたアナスタシアはばっと顔をあげ、永井を見つめた。一瞬なにを言われたのかわからず、アナスタシアはボーッとした表情をしていた。


アナスタシア「えっ?……あっ、ラボータ……お仕事、でした……」


 聞いても無駄かと思った永井が顔を背けようとしたとき、アナスタシアはつっかえながら、何とか答えた。永井は鼻からため息を漏らしてから、二人にむかって忠告をした。


永井「それ、なくすなよ。生体実験されて痛みには慣れたけど、それでも溺死は死ぬほど苦しかった」

中野「怖いこと言うなよ」


 空気が重くなった。そのとき、中野は思いついたことをつい口に出した。


中野「実験って、田中と同じことされたのか?」

永井「銃で撃たれたりとかはなかったかな。生きたまま解剖されたとか、それくらい」


 ますます空気が重くなった。中野は訊かなきゃよかったと後悔し、アナスタシアに至っては絶句するあまり、喉が石のように固まっていた。永井はそのような場の雰囲気を察しようともせず、脱出方法について説明するのだった。



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