360: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/12(土) 22:16:46.47 ID:jvW3su8lO
ホテルの通路の壁面の上部に備え付けられた灯りが通路をズカズカと進む戸崎を明滅するように照らしていた。影と光が交互に戸崎の顔にかかる。廊下は静まり返っていて人の気配がなかったが、それはいつものことだった。目的の部屋に到着した戸崎はカードキーでロックを解除すると中に入り、後手でドアを閉めた。
オグラ「女王様のご帰還か」
戸崎を見たオグラが言った。顔の傷などまるで気にしていない。
平沢「戸崎さん。これだけやって何も話さねえ。こいつ、本当は何も知らないんじゃ? だいいち、事実かどうか疑わしい情報なんだろ?」
尋問を行っていた黒服が前を通り過ぎる戸崎に話しかけた。戸崎は答えず手に持っていたイージージッパーを机を上に置いた。中には、パスポートなどの身分を証明する証書が数点とマガジンが抜き取られた自動拳銃が入っていて、机に置いたとき拳銃とマガジンががちゃんという音を立てた。
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