78:名無しNIPPER[sage]
2017/04/03(月) 22:30:14.68 ID:rbYudfL80
17
その音を聞いた時、僕はボートの上で彼女を見上げた。
真っ黒な艤装。
蝋より白い肌。
深海艦であった。
彼女は僕を一瞥する。
互いに無言。
ソレが口を開いたのは、僕にとっては驚きだった。
『お前、死ななかったの』
日本語。
会話を試みる個体の存在は知っていたが、僕は仰天した。
そのまま、その謎の深海は僕を見る。
『死ぬ?』
彼女はそう尋ねた。
僕は彼女を見上げ、言った。
「…楽になる?」
『…知らない』
彼女はそう言ってから振り返る。
その瞳は何かを見ている。
『……そう』
彼女はそう言い、僕を残して彼女は消えた。
その後で、僕は北上を見つけた。
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