29:名無しNIPPER[saga]
2017/01/09(月) 20:09:28.68 ID:FmEABDeH0
日暮れの島を何気なく歩く。
目的もなく浜まで歩いた。
特に意味はない。
そうして歩いていて、僕は人影に気づいた。
波打ち際に人間みたいなものが…
サッと、血の気が引くのがわかった。
急いで近寄ると、それが確実に人間であるとわかった。
白い肌。
茶色い髪。
白人系だろう。
僕はその人物におそるおそる手を伸ばした。
触れた肌は海水の冷たさだった。
だが、たしかに脈はあった。
「大丈夫ですか」
自分が濡れるのも厭わず、彼女を引っ張り声をかけた。
目が開かれることはなかった。
震える指で僕は119をダイヤルした。
通話が繋がると、端的に状況を話した。
ヘリが来るらしい。
僕はそれを待ちながら、たのむから死んでくれるなと願い続けた。
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