28:名無しNIPPER[sage]
2017/01/09(月) 20:08:20.94 ID:FmEABDeH0
06
演習から島に戻ると同じ日常が待っていた。
北上は、退屈から自動麻雀卓を買おうといい出した。
クソくらえと内心思いつつ、僕は却下した。
別に麻雀牌の取り扱いがうまくたって意味がない。
何も変わらない同じような書類仕事に精を出すしかない毎日。
気づけば僕から目的が消え失せていた。
もう惰性にさえ頼れす、この日常に僕は退屈さを覚え始めていた。
仕事だと言い聞かせていたが、気が狂いそうだった。
飼い殺しの言葉を噛み締めながら、今日も僕は執務を終えた。
徒労刑の気分でいると、声がした。
「お、終わりか〜」
目ざとく北上が気づいた。
彼女は乳酸菌飲料のパックを机に置くと大きく伸びをする。
「じゃ〜提督」
彼女は返事も聞かず、自室に引っ込んだ。
僕もペンを戻すと、執務室を出た。
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