【艦これ】提督「継続しているものの」【安価】
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22:名無しNIPPER
2017/01/04(水) 16:04:26.00 ID:U03qxFq4O


「つまんないとか思ってる?」

「何?」

北上を見ると彼女は足を組み直す。
彼女は手巻きタバコの灰を携帯灰皿に捨て私を見た。

「何もない現状に退屈してるなら、幸福だよ。北斗図柄が揃うかもって期待してるみたいなさ」

「なんだそれは」

「激アツの話をしてもつまんないやつだなあ…まあ、スロはいいや。幸福だよ、幸福」

まるで諭すような言い方だった。
会話が成立しているのか不安に思いつつ、僕は言った。

「幸福か」

「そ幸福。退屈は幸福だから感じられる。ただ」

北上はそこで言葉を切り、付け加えた。

「一番ヤバいのはね。なすべきことが山ほどあって暇さえないのに退屈だと思うやつ」

「…意味がわからない」

「でしょ。やることいっぱいだと、忙しいとか嫌だとか思うよね?
 でもそうじゃないんだよ。退屈だと思うのよ、本当にやばくなるとさ」

「お前も感じたのか?」

そう何気なく言うと、北上は即答した。

「もちろん。作戦中に退屈だと思ったよ。相方が死ぬかもしれないって時にも」

僕は北上を警戒した。
こいつも頭がヤバいのか。
そう思ったのが顔に出ていたのだろう。
北上は手巻きタバコを携帯灰皿に押し込んで言った。

「人の話を何時でも間に受けない方がいいよ、提督」

僕は北上の真意をそこに見た。
どうやら、何かを聞きたかったようだ。
だが彼女と僕とでは会話が成立しなかったのだろう。
そう思っていると、北上は立ち上がる。
そこで釘をさすように北上は言った。

「メンヘラ女の話は特にね」

「……」

艦隊のことか。
言い返そうとして、僕は言葉につっかえた。
北上は仕事終わったから待機してます。
そう言うなり部屋へと引っ込んだ。
僕は一人残された。
電話が鳴ったのは、運が良かったかもしれない。



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