志希「それじゃあ、アタシがギフテッドじゃなくなった話でもしよっか」
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33:名無しNIPPER[saga]
2016/11/16(水) 07:48:16.05 ID:jKYOWiSq0

えーっと、とりあえず、ここまでのことをまとめると。
一ノ瀬志希はある日を境にふつうの女の子になって、そしたらシンデレラガールになりそこなって、たくさんのファンから見放されて、まわりからの信頼を失って、プロデューサーとの関係にもヒビが入った、ということになるのかなあ。

うわー、字面だけ見ると、もうめちゃくちゃだねー。
以下略 AAS



34:名無しNIPPER[saga]
2016/11/16(水) 07:50:09.10 ID:jKYOWiSq0

休日は家で毛布にくるまって、ぼーっと過ごすことが増えた。なにをするでもなく、仕事のときの自分を振り返って、「なんで、あのときこういう風に出来なかったんだろう」と頭のなかで繰り返した。

ひとりの時間っていうのは、窮屈ではあったけど、物事をゆっくりと考えられるイイ機会でもあったんだよね。
部屋のなかで決まって考えたのは「どうしてアタシは、ギフテッドじゃなくなったのか」っていうことだった。
以下略 AAS



35:名無しNIPPER[sage]
2016/11/16(水) 15:20:27.62 ID:NGzC5mKwO
過去形が「生きたい」にかかってるみたいで不吉


36:名無しNIPPER[sage]
2016/11/16(水) 23:57:07.34 ID:qSD36wJno
面白い


37:名無しNIPPER[saga]
2016/11/20(日) 15:36:00.05 ID:OtW3DOwB0

そうだねー。今思うと、「アイドルを辞めてしまう」って選択肢が図らずとも潰えたのは、ぐうぜんにしては良かったのかなあ。
だって、そうじゃないと、アタシに取り付いた「死にたい」って言葉が主張をはじめてしまうはずだったから。もう既にイヤになっていたアイドルが、滑稽なことに、この命を守ってくれていたんだね。嫌なことを、嫌なことで上塗りして、アタシは心をなんとか保っていたの。

あくまで、アタシには生きる目的があった。さっきも言ったとおり、“元の一ノ瀬志希に戻るんだ”っていう、とっても重要な目的がね。
以下略 AAS



38:名無しNIPPER[saga]
2016/11/20(日) 21:38:26.32 ID:OtW3DOwB0

* * *


思い返してみれば、この才能消失事件にはおかしな点がたくさんあった。
以下略 AAS



39:名無しNIPPER[sage]
2016/11/20(日) 22:29:28.02 ID:uiLW/fwm0
魔女宅でキキが飛べなくなった展開を思い出すな これから理由が書かれそうで楽しみ


40:名無しNIPPER[saga]
2016/11/21(月) 02:41:36.87 ID:K1l634mG0

答え探しをしている間、アタシにとって、大きな問題が立ちはだかった。

うん、まあ。それっていうのが、ずばり、プロデューサーとの関係だったんだよねー。

以下略 AAS



41:名無しNIPPER[saga]
2016/11/21(月) 03:27:30.51 ID:K1l634mG0

ある日、仕事が終わり帰り支度を済ませたアタシは、さっさと事務所を去ろうとしていた。夕暮に染まった窓の外を眺めるアタシはとても疲れていたし、「早く家に帰りたいなー」なんてことも思っていた。

だけど、扉に手をかけたアタシに向かって「あのさ」と彼が何かを言いかけたものだから、そのまま振り返って「んー、どうしたのー?」と甘ったるい声を漏らすことになったんだよね。

以下略 AAS



42:名無しNIPPER[saga]
2016/11/21(月) 04:05:18.75 ID:K1l634mG0

「え……?」と思わず声を漏らしたアタシに、プロデューサーはこう続けた。 

「海外の監督で、わりと有名な人だ。どうにも監督曰く、世界中から選りすぐりの人材を集めた映画を撮りたいらしくてな。国籍を問わず、その手の業界の人間の紹介を通じてオーディションをしているみたいなんだ」

以下略 AAS



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