志希「それじゃあ、アタシがギフテッドじゃなくなった話でもしよっか」
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28:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 01:20:49.96 ID:LI2CmSiP0

だけどね、生まれ変わってからのアタシたちっていうのは、今までの関係とは大きくかけ離れていたの。

――最初のきっかけは、きっとモーニングコールだろうね。

以下略 AAS



29:名無しNIPPER[sage]
2016/11/12(土) 17:13:59.91 ID:0EzgffMgO
これはPが悪い


30:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 17:37:29.68 ID:LI2CmSiP0

プロデューサーから「朝にモーニングコールする」という申し出があったのは、三度目の遅刻を迎えた日のことだった。

それは渋々だったかもしれないし、はたまた単に愛想つかされたからかもしれないけど、何も言わないでアタシはうなずいた。きっと、「イヤだ」と言っても彼は電話をかけてくるってなんとなく分かっていたから。

以下略 AAS



31:名無しNIPPER[sage]
2016/11/13(日) 14:42:58.84 ID:BeFj2q1WO




32:名無しNIPPER[saga]
2016/11/15(火) 01:31:06.79 ID:yf//iHNT0

困ったことに、アタシは彼の気遣いみたいな、そういうのぜーんぶがイヤだったんだよね。
あまりにも周囲の変化が速すぎて、きっとものすごく疲れてたんだろうね。アタシには誰かからのやさしさが、ささくれみたいに思えて仕方なかった。

彼に声をかけてもらうたび、心配してもらうたび、じくじくと胸が痛んだ。
以下略 AAS



33:名無しNIPPER[saga]
2016/11/16(水) 07:48:16.05 ID:jKYOWiSq0

えーっと、とりあえず、ここまでのことをまとめると。
一ノ瀬志希はある日を境にふつうの女の子になって、そしたらシンデレラガールになりそこなって、たくさんのファンから見放されて、まわりからの信頼を失って、プロデューサーとの関係にもヒビが入った、ということになるのかなあ。

うわー、字面だけ見ると、もうめちゃくちゃだねー。
以下略 AAS



34:名無しNIPPER[saga]
2016/11/16(水) 07:50:09.10 ID:jKYOWiSq0

休日は家で毛布にくるまって、ぼーっと過ごすことが増えた。なにをするでもなく、仕事のときの自分を振り返って、「なんで、あのときこういう風に出来なかったんだろう」と頭のなかで繰り返した。

ひとりの時間っていうのは、窮屈ではあったけど、物事をゆっくりと考えられるイイ機会でもあったんだよね。
部屋のなかで決まって考えたのは「どうしてアタシは、ギフテッドじゃなくなったのか」っていうことだった。
以下略 AAS



35:名無しNIPPER[sage]
2016/11/16(水) 15:20:27.62 ID:NGzC5mKwO
過去形が「生きたい」にかかってるみたいで不吉


36:名無しNIPPER[sage]
2016/11/16(水) 23:57:07.34 ID:qSD36wJno
面白い


37:名無しNIPPER[saga]
2016/11/20(日) 15:36:00.05 ID:OtW3DOwB0

そうだねー。今思うと、「アイドルを辞めてしまう」って選択肢が図らずとも潰えたのは、ぐうぜんにしては良かったのかなあ。
だって、そうじゃないと、アタシに取り付いた「死にたい」って言葉が主張をはじめてしまうはずだったから。もう既にイヤになっていたアイドルが、滑稽なことに、この命を守ってくれていたんだね。嫌なことを、嫌なことで上塗りして、アタシは心をなんとか保っていたの。

あくまで、アタシには生きる目的があった。さっきも言ったとおり、“元の一ノ瀬志希に戻るんだ”っていう、とっても重要な目的がね。
以下略 AAS



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