志希「それじゃあ、アタシがギフテッドじゃなくなった話でもしよっか」
↓
1-
覧
板
20
32
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/11/15(火) 01:31:06.79 ID:yf//iHNT0
困ったことに、アタシは彼の気遣いみたいな、そういうのぜーんぶがイヤだったんだよね。
あまりにも周囲の変化が速すぎて、きっとものすごく疲れてたんだろうね。アタシには誰かからのやさしさが、ささくれみたいに思えて仕方なかった。
彼に声をかけてもらうたび、心配してもらうたび、じくじくと胸が痛んだ。
いつだってフラッシュバックするのは、胸倉をつかまれた彼と、怒号を飛ばすディレクターの姿。
あの日、「ごめんなさい」と頭を下げるアタシに、彼は「そんな日もあるさ」と笑った。
彼が何を思ってそう言ったのかなんて、アタシには分からない。だけど、日を追うごとに罪悪感が募っていったのだけは確かだった。
「アタシね、才能がなくなっちゃったみたい。だからさ、アタシのこと憐れむなんて、そんなのやめてよー」そんなふうに話せれば、こころのなかの濁りも取れたのかもしれない。彼のことを嫌いにならなかったかもしれない。表面上の付き合いすらも放棄しなかったかもしれない。
人生のなにもかもが悪くなっていく中で、たったひとつだけ、サイアクに到達しちゃったわけ。
アタシ達の関係は大きく変わった――そう、それも、一番わるい方にね。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
137Res/81.73 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
書[5]
板[3]
1-[1]
l20
志希「それじゃあ、アタシがギフテッドじゃなくなった話でもしよっか」-SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1478243532/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice