志希「それじゃあ、アタシがギフテッドじゃなくなった話でもしよっか」
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100:名無しNIPPER[saga]
2017/03/06(月) 19:05:51.61 ID:QqrE/sCZ0

「でも」と言いかけて、アタシは口を噤んだ。
もしも、ほんとうにそれが理由だったとすれば、女の子は最後にはどんな気持ちになってしまったのだろう。どんな思いで彼に「ごめんなさい」と告げたのだろう。

アタシには分からなかった。分かりたくもなかった。
以下略 AAS



101:名無しNIPPER[saga]
2017/03/06(月) 20:57:08.55 ID:QqrE/sCZ0

彼が運転席で眠りに落ちてしまってからも、アタシは助手席で自分の体を抱きしめながら、ずっと窓の外を眺めていた。

ちらちらと降る雪に見とれたアタシは、消えかかった意識の中で、どうしようもないことを考えていた。

以下略 AAS



102:名無しNIPPER[sage]
2017/03/07(火) 02:06:21.66 ID:8ynLs1lJo
おぉいここで切るのか!


103:名無しNIPPER[sage]
2017/03/07(火) 04:37:45.49 ID:H7OguJVjO
気になって夜も眠れないだろ…昼にしか寝れなくなる


104:名無しNIPPER[saga]
2017/03/09(木) 00:48:11.41 ID:Bly2cY4B0

きっと、頭の奥底では理解していたんだと思う。それも、ずーっと前からさ。

ほら。ちょうど物質同士が触れ合って、新たな物質を生み出そうとするときにね。それらが結びつこうともせずに、そのまま離れていってしまうケースだってあるでしょ。そーいうのは、つまりは“不安定”だから、そうなってしまうんだよね。

以下略 AAS



105:名無しNIPPER[saga]
2017/03/09(木) 20:54:51.80 ID:Bly2cY4B0

「……もう、やめよう。ぜんぶ」黒いなにかが口から零れて、地面に吸い込まれていった。

アタシはカバンをひっくり返した。中からは、化粧品や手鏡、香水、いろんなものが落ちてきた。それで、アタシはそのうちの一つを手に取った。持ち上げられたそれは、からんからんと乾いた音を鳴らしていた。

以下略 AAS



106:名無しNIPPER[saga]
2017/03/09(木) 21:29:18.34 ID:Bly2cY4B0

アタシは、なにもかもを終わらせようとしていたの。

苦しいことも、辛いことも、ぜんぶを投げ捨てて、ギフテッドのじぶんに戻ろうとしたの。

以下略 AAS



107:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 18:04:22.96 ID:prvI6nFf0

べつにノートを読む必要なんて一切なかったのに、気が付くと、アタシはそれに手を伸ばしていた。
どういうわけだかアタシは、最後にそれを読んでしまおうと、つまり、そういうことを考えていたの。

ずいぶんと薄茶けた表紙には“一ノ瀬志希について”とだけ書かれていたね。
以下略 AAS



108:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 18:08:23.99 ID:prvI6nFf0

『匂いという知覚を分解することはむずかしい。色や味覚と異なり、良いと悪いでしか評価できない。そして、それらの名前はあまりにも少ない。これを細分化するためには、何が必要だろう』

『記憶に何らかの障害を持ったとき、人は一部の機能を失う可能性がある。意図的に脳にダメージを負わせたとすれば、記憶障害を誘発させることはできるか。またそれを元に戻すにはどうすればいいだろう』

以下略 AAS



109:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 19:03:42.35 ID:prvI6nFf0



『――幸せって、いったいなんだろう?』

以下略 AAS



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