32:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 02:39:49.52 ID:arCyxKGf0
俺は、鐘を鳴らしにまた不死街に入った。
街の中は相変わらず亡者だらけだったが、あいつらを倒すのにも、もう慣れていたな。
ソラール「……?」
しかし、いつもと同じ景色の中にあって、一つだけ変化した物を見つけた。
開けたはずのない扉が開いていた程度のものだったが、用心するに越した事はないからな。
俺は剣を構えながら、足音を立てないように、民家に入った。
戦士「………」
そこには血塗れになった彼が立っていた。
棚や机は叩き壊され、壺は割られ、床で蠢く亡者は食器棚の下敷きになっていた。
俺に背を向けて立っていたから、彼の顔は分からなかったが、
彼に何が起こったのかくらいは、俺にも想像がついたよ。
俺は何も話しかけられなかった。
彼も何も話さずその家から出て、去って行った。
俺とは目も合わさずにな。
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