31:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 02:26:53.14 ID:arCyxKGf0
戦士「お、おお…見ろ…俺の体が透けていく…」
戦士「どうなってるんだ…?」
ソラール「見当もつかない…痛みはあるか?」
戦士「いや、痛くはない……だが、どこか懐かしい感じがするんだ…」
戦士「俺は今度こそ帰れるのか…?」
試せる事を全て試した後に、彼はしばらく項垂れていたんだが、その時に異変が起きたんだ。
今思えば、アレはただ彼と俺の世界が再び離れ始めただけだったのだが、 あの時の俺は、そんな事思いもしなかった。
戦士「見える…今見えてる景色に、別の景色が重なってる…」
戦士「あれは……俺の…」
ソラール「なんだ!何が見えるんだ!」
戦士「あれは俺の……俺の家…」
彼が何を見たのか、俺には想像しか出来なかったが、
彼が消える瞬間に言い残した言葉を聞いて、安心したよ。
少し寂しい気もしたが、彼は故郷に帰る事が出来たんだと思うと、その寂しさも消えた。
だが、彼は故郷には帰れなかった。
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