キスショット「これも、また、戯言か」
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166:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:26:03.07 ID:ntvrM9VEo

「ということは、あなたはキスショットを知っているってことですか?」

「…………?」

 そこで、忍野はぼくの質問ではなく、ぼくの言葉に疑問を抱いたかのように、怪訝そうに

した。

「……ええと、なにか?」

「ああ、いや――キスショット、て呼ぶんだね」

「は、はい。なにかおかしなことでも?」

「まあ、そうだね。それに眷属にしたっていうなら、それでも不思議じゃないのかな――

普通の吸血鬼ならともかく、彼女……ハートアンダーブレードは伝説の吸血鬼だもんな。

怪異殺し――鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼――」

「……吸血鬼ってことも知ってるんですね」

 当たり前と言えば、当たり前の話か。あの三人の、二人の怪物と、怪物以上の人間一人の、

三人の攻撃を同時に防いで見せたあの芸当、ただものではない。というか、人間かどうかも

わからない。



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