167:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:28:02.33 ID:ntvrM9VEo
「…………」
……やはり、一度、はっきりと聞いておくべきか。
「その、忍野さん……あなたはいったい……何者なんですか?」
「僕かい? いや、べつに、僕はただの通りすがりのおっさんさ」
肩を竦め、すかした感じに忍野は言った。
「今日だってそうだし――こないだだって、ハートアンダーブレードがきみを引きずって
困っているところに通りすがっただけ。安心しなよ。僕は吸血鬼退治の専門家とかじゃない」
「……………………」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「素人じゃあないけどね――僕の専門はもっと広い。手広くやらせてもらっているのさ。
まあ、自己紹介は後でさせてもらうよ。だから、とりあえずあそこに戻ろうよ、阿良々木くん」
正直言ったところ、こんな男を、信用するなんて、できるわけがなかった。敵か味方か、
全く判別はつかない、けれど、それでも、今はこの男の言うことを聞くしかない。とそれ
だけは明確に分かった。
現実的な問題として、あの廃墟にたどり着けないし。
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