モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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305: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/10/18(火) 02:18:01.49 ID:nZ3oq+wSo

『不意打ちとは卑怯千万、相手は騎士道の誇りも持ち合わせていないようですぞ。姫』

 だが爆音の中に響く異物の声と、弾丸を縫うように正面から躍り出た影をAPは視界に捉える。
 すぐさま片腕を鉤爪に切り替え、接近してくる影への迎撃態勢を整えた。

『ほう、反応は良し。だが温い!』

「――キン」

『ガッテン!』

 その影は剣のようなものをAPの前で振り下ろす。
 銃弾が被弾しているにもかからわらず、金属を打ち付けるような音とともに銃弾を弾くその影に内心若干の驚愕を禁じ得ないAPはすぐさま振り下ろされた剣を鉤爪で受け止めた。

「……ぐっ!?」

 その振り下ろされた鉄塊の衝撃は、鉤爪を伝ってAPの全身に響く。
 能力による浮力はあっけなく打ち破られ、両の足の裏は床に着いた。
 片腕では弾ききれないのと、銃弾程度ではダメージを与えられないことを理解してもう片方の腕も鉤爪へと変え、剣を受け止めている片腕に加勢に入る。
 両腕で辛うじてそれを弾いたAPは、正面に迫ってきたその影から距離をとるため後ろに下がった。

『ここで引くか。騎士としては敵を前にして後ろに下がるなど言語道断。

しかし戦況を見るのならばその判断は是であろう。誇りを持ちあわあせぬ汚い猟犬にはよく躾けられていると褒めてやろう』



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