453: ◆yZNKissmP6NG[saga]
2016/10/20(木) 23:09:30.00 ID:DRFjCdkxo
【Side:海未】
海未「のろい?」
凛「うん。のろい」
あっけらかんと返す目の前の少女は。
しかし瞳の奥に、深く暗いなにかを宿していました。
凛「ねえ、海未先輩」
海未「……なんでしょう」
凛「がまん、しちゃだめだにゃ」
海未「我慢? 私が?」
凛「言いたいことは言わなきゃダメだし、気持ちは隠しちゃダメ」
凛「それはいつか、きっと大きなのろいになるから」
海未「……先ほどから、何の話をしているのですか。のろいだのなんだの」
いえ、わかってはいるのです。
意味は理解できなくとも、彼女がなにか大切なものを伝えようとしているのは。
海未「そもそもあなたには関係のない話です。部活だって生徒会長の出した条件が済めばやめます」
海未「ここから先は、あなたに口を出される筋合いはありません」
ぴしゃりと言い放った私に。
それでもこの後輩は。
海未「――なにがおかしいのですか!」
くすくすと、笑うのです。
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