453: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/12/09(土) 22:40:42.97 ID:PVvYiWSbo
そう唸りながらアロエは頭を抱えた。
アデクは目を見開き、この会話の意味に息を呑んでいる。
レンジャー「……こっちの言葉がわかるだけじゃないんですね」
アロエ「あたしらみたいに、こうやって口動かして喋るわけじゃないんだよ」
どこか言い訳じみた口調でアロエが言う。
その言葉を聞き、レンジャーは少し憂鬱になった。
アロエ「テレパシーっていうのかな、そういう、頭の中に直接声が響くような」
アデク「なるほどなあ」
アデク「触れずに物を浮かべたりもできるんじゃないのか、ひょっとして」
アロエ「できるだろうね」
レンジャー「さっき、カツラ……さんもそんなことを仰ってました」
レンジャーはふたりを見上げる。
きりきりと胃が痛くなってくる。
アデク「なんで布きれを被って姿を隠してるのかと思ったが……」
アロエ「……あれ、シーツじゃないかな」
レンジャー「ずっと同じのを被ってますよね。遠目にもずいぶんボロボロに見えました」
アデク「カツラのいうような素性だとすれば、当然といえば当然だな」
レンジャー「実際、シーツを差し引いても、類似した外見のポケモンは図鑑にいませんでした」
アロエは腕を組んだ。
少し複雑な表情になってふたりを交互に見る。
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