454: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/12/09(土) 22:42:16.72 ID:PVvYiWSbo
アロエ「それも、カツラの話が本当なら、当然ってことよね」
アロエ「最初はずいぶん人間を警戒してる感じだったし」
アデク「だが、頭もいいし理性的だ」
アデク「そこだけは、実際に会ったあいつと、カツラの話とで印象があまりに違う」
レンジャー「そう……ですか……」
アロエ「どうかしたの?」
子供の体調でも気遣うように、アロエはレンジャーの顔を覗き込んだ。
たしかに、まるで子供だ。
レンジャー「……おふたりとも、あいつに『ちゃんと』会ってるんですね」
レンジャー「私は、まだだいぶ距離があるところから、見かけただけなので……」
どんな世界にも、越えようのない『違い』というものはある。
たとえば、自分は兄のように出来がいいわけではない。
同じ両親から生まれたのに、物心ついたときから歴然とした違いがあった。
レンジャー「別に自分が特別に善良なつもりは、全然ないんですけど」
今だってそうだ。
かたや、ひとつの地方を代表するチャンピオンと、ジムリーダー。
かたや、一人前のトレーナーにすらなれなかった落ちこぼれ。
レンジャー「せめて、あの森にいるポケモンたちには、誠実に向き合ってるつもりでした」
レンジャー「特に、色んな事情で、あとからあの森に居着いてる奴らには……」
レンジャー「でも、全然信用されてなかったってことなんですね」
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