379: ◆/D3JAdPz6s[sage saga]
2023/08/01(火) 23:45:10.25 ID:9Ps6NfVqo
レンジャーは何か言いたげに口を開こうとした。
それを手で遮り、アロエはレンジャーを睨みつける。
アロエ「図書館は、静かに本を読むところだよね」
アロエ「そんなことくらいわかってるだろうけど」
レンジャー「……ごめんなさい」
アロエ「アンタもアンタだよ」
次にアロエは禿頭の男を睨む。
多少は気圧されたのか、男もキャリーカートを引き寄せて黙っていた。
アロエ「まったく、“他人が読んでる本”を取り上げようとするんじゃないよ」
彼女の口ぶりに、レンジャーが不思議そうに眉を顰めた。
アロエは、そんな彼を敢えて無視した。
アロエ「いい年した大人なら、順番くらい待ちなさい」
アロエ「どうしても読みたいっていうなら、予約でも取り置きでもすりゃあいい」
男がこれみよがしに片方の眉を跳ね上げる。
鼻を鳴らし、何かを合点した顔で軽く頷いた。
レンジャーは不安そうにアロエと男を見比べている。
禿頭の男「……なるほど、それもそうだな」
禿頭の男「“たかが本一冊のために”騒いだことについては、弁解の余地もない」
レンジャー「いや、あの、本じゃなく……」
アロエ「いいから、二人とも」
アロエ「説教の続きは、裏の事務室でするから」
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