378: ◆/D3JAdPz6s[sage saga]
2023/08/01(火) 23:43:43.23 ID:9Ps6NfVqo
禿頭の男「ということは、あんたがここのジムリーダーか」
アロエ「……え? ああ、そういうことだね」
アロエ「それがなに?」
アロエ「ここで騒いだら、他の利用者に迷惑になることくらい……」
禿頭の男「なァに! 騒ぐ気があったわけじゃあない」
禿頭の男「ちょっと、この若造に話を聞きたくてな」
レンジャー「こッ……こっちは話すことなんかないです!」
若者が慌てて首を振った。
その間にも、水面下でノートの奪い合いは続いている。
アロエ「……二人とも、ちょっと来てもらおうかな」
レンジャー「いえ、あの、そろそろ帰りま」
禿頭の男「わしも、長居するつもりは」
アロエ「図書館は騒ぐ場所じゃあないだろ!」
突然、アロエが声を荒げた。
レンジャーが肩を震わせ、驚いている。
禿頭の男もさすがに面喰らったのか、少し身構えた。
周囲の視線が一気に集まる。
そして、騒ぐ人間が館長に叱られていると見るや、みな安堵して目を逸らすのだった。
その隙にアロエは問題のノートをひったくり、急いで閉じた。
覗き込まない限り見えないし、見えたところで誰にも絵の意味は理解できまい。
だが一刻も早く、あの絵が他人の目に触れないようにしたかった。
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