115: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/08/21(日) 00:42:08.27 ID:HsthgRdno
森に程近い、シッポウシティのアロエ。
今度は、隠し撮りらしく妙に写りの悪い写真が添付されている。
この如才ないジムリーダーの女に関しても、特に目新しい情報はない。
ジムリーダーを退きたがっている、という噂は以前からあった。
多忙を理由に、自分にかわる後継者を探しているようだ。
理由を裏付けるかのように、ひとり遅くまで仕事場に残っているとの証言もある。
ここ数ヶ月は、その『残業』もずいぶん頻繁だとあった。
建前でしかない可能性もあるが、彼女に関してそれ以上は探れなかったらしい。
用途がはっきりせず、家庭環境にもそぐわない買い物をしていた、という不思議な情報もある。
彼女の実子の年齢と不釣り合いな、幼児向けの画材だと報告にはあった。
もっとも、その行動と森の間に関係があるとは考えにくい。
これといった結論には、ゲーチスも辿り着くことができなかった。
ゲーチス(あと一歩、もう一押しの要素があれば)
ゲーチス(この女の行動が、なんらかの像を結びそうな気はするのですが)
ゲーチス(いずれ監視しておく予定の人物でしたから、これも継続か)
少なくとも彼女がヤグルマの森に対して、特段の注目を寄せている気配はない。
万が一を考えて調べさせたが、現時点では取り越し苦労だったようだ。
さらにページをめくる。
そこには、少し妙な『補足資料』が添付されていた。
まずは、さきほどのレンジャーが書いたと思しき、粗悪な日誌の粗悪な複写が数枚。
時期はまちまちで、やや古いものもあれば、ごく最近のものもある。
次は、非人道的な試合を興行していた過去の犯罪組織に関わる文書が二種類。
ひとつは組織が検挙された際の報告書で、端的に言えば警察の内部資料だ。
記されている日付は、前述の日誌と比べると少し古い。
二つ目は、この検挙で保護されたポケモンの引き取り先を記した書類の抜粋。
そこに自分の息のかかった保護団体の名を見つけ、ゲーチスはうんざりしていた。
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