56:3/13(お題:ケサランパサラン) ◆FLVUV.9phY[saga]
2016/02/21(日) 15:18:11.96 ID:MYDjQQS+o
どうも目の前のよくわからないやつは意思疎通ができるらしい。
全くもって訳が分からない。
「つーかさ、このままここで君、でいいのか?
まぁいいや、君ってほかの人には見えてないとかそういうやつでしょ?」
「そうね! あたしの姿は適性のある人にしか見えないわ!」
「だと思った。せめて俺が家に帰るまで待ってから声をかけるという選択肢はなかったのか、と言いたいわけだ。
まぁだから、これから俺は一切君に反応しないから、少なくとも家に帰るまでは」
もうすでに周りの通行人の皆様方から可哀想な人を見る目というものを沢山頂いてしまっているのである。
「はぁ!? ふざけんじゃないわよぉ! 何、何、無視するきなわけ!?」
そうだ、無視無視。
「んっぎぃ! 本当に無視するってわけ!? んむむぅ、あったま来たわ!」
それから一人寂しく通学路を歩く俺の周りをよくわからない小さなそいつはびゅいんびゅいんと飛び回った。
まるで、犬のフンに集るハエのような勢いで。
「あんた今絶対失礼なこと考えたでしょう!? そのくらい分かるのよ!」
なんと、この小さいのは心が読めるのか!?
「ふっふーん、心は読めないけど、人間の考えることなんて大体わかるわよ!
特にあんたみたいな根暗野郎の考えそうなことはね!」
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