391:名無しNIPPER[saga]
2016/11/02(水) 21:53:03.83 ID:P+eNXBC9o
それは、会長が、結果的に二見さんに振られたと思った日のことだ。
本命の合格発表を見て、職員室に寄って担任にその旨報告した後、会長は二年生の教室
に向かった。二見さんに志望校合格を報告するために。
「先輩」
浅井副会長の妹、唯さんは偶然出会った先輩に対して、少し照れたように微笑んだそう
だ。「
「もう会えないかと思ってました」
「やあ。久しぶりだね」
「あの。先輩、今日合格発表だったんですよね?」
「おかげさまで、第一志望校に合格したよ。心配してくれてありがとう」
「おめでとうございます。本当によかったです」
「先輩?」
「もしかして、優ちゃんを探してるんですか」
「あ、ああ」
「あの、先輩。ご存知ないんですか」
「・・・・・・何が?」
「優女ちゃん、一昨日転校したんですよ。確か、東北の方に転校するって言ってました」
「結局、二見さんは先輩に何の話もなく引っ越しと転校をした。そういうことだったんで
すよね」
「うん。そうだんだ。でも、このやり取りをその子は聞いていて。それで」
「うん? どういうことですか」
「彼女が言うには、つまり」」
会長は再び語り始めた。
「今まで誰にも言ってないんです」
「そうなんだ」
「偶然に聞いちゃっただけだし、先輩にお話していいかもわからないけど」
「うん」
「でも。先輩にとっては今でも気になるっていうか、大事なことなんですよね?」
「大事なことだし、気にもなるよ」
「じゃあ、あたし先輩にはお話しします。あたし、先輩には恩がありますし」
「そんなことは気にしなくていいけど。君は、今はどうなの? 親とかお姉さんとかとう
まくいっているの」
「はい。あの時、先輩に相談したおかげです。あたし、一生先輩の恩は忘れません」
「そんな大げさな」
「本当にそう思ってます。だから、だから。あの時先輩のお話しできなかったことを後悔
しています。今更だけどお話ししますね」
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