女神
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392:名無しNIPPER[saga]
2016/11/02(水) 21:54:45.73 ID:P+eNXBC9o

 先輩と唯ちゃんの話を、あたしはあの時扉の陰から聞いていました。先輩が優ちゃんの
転校のことを、唯ちゃんに聞かされて、気落ちしたように教室から去っていく姿も見てい
ました。

 何で、唯ちゃんは嘘を言ったのだろう。優ちゃんはその時はまだ校内にいたはずで、転
校や引っ越しは翌日のはずだったのに。

 先輩が肩を落として失意をあらわにして去っていたあと、すぐに優ちゃんが教室に戻っ
てきました。

「ねえ唯ちゃん」

 不審を露わにして優ちゃんが聞きました。

「先生、あたしのことなんて呼んだ覚えないってよ」

「ええ〜。そうなの? あたし確かに誰かから優ちゃんに伝えてって言われたんだけどな
あ」

 唯ちゃんは無邪気に不思議そうな声を出したのです。

「・・・・・・まあいいけど」

 優ちゃんは気持ちを切り替えたようでした。

「それよか優ちゃん、明日の朝には東北に行っちゃうんでしょ?」

「うん。本当は昨日お父さんたちと一緒に行く予定だったんだけど・・・・・・」

 そう答えて優ちゃんは教室内を眺めました。


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