末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2016/02/12(金) 01:27:02.36 ID:UiQ0p+yt0
次兄「……なんて、さっきも言ったけどあくまでも直感」
次兄「見たとたん、俺の心にずっしり来たのを言葉にしたら、そんな感じなんだ……」グシュン
菫花「君たち……」
師匠「……」
師匠「君等の家は庶民とは言え裕福ではあるが……ご両親の肖像画は家にあるかね?」
末妹「……あります」コク
末妹「ふたりが結婚した頃に、祖父が王都の画家に依頼したという……」
次兄「今はそこそこ名も売れているけど、20年前はまだまだ新人で」
次兄「じいさんが知人の伝手で紹介してもらったと聞いたけど……」
末妹「勿論こんなに大きくはありません、今は母の部屋に飾ってありますが……」
末妹「………………」
菫花「きっと、幸せそうなお二人…ご両親の姿が描かれているのでしょうね」ニコ
末妹「菫花さん」
師匠「……次兄君、小国の歴史書を何冊か読み漁ったのならば……この王の先王は『何者』か、知っているか?」
次兄「ふぇ?」
次兄「……うん、確か、この王妃様のほうの父親が前の王様だって」
次兄「だから、王子様の……菫花さんの祖父には間違いないけど、王様は前の王様の子供じゃない」
菫花「……その通りだよ」
師匠「ああ、小国では、女性には王位継承権がなかった」
師匠「そして、王妃がまだ王女だった頃、彼女には三人の兄王子がいたので」
師匠「次代の王はその王子達に間違いないと、誰もがそう思っていたが……」
師匠「戦や思いがけぬ事故が原因で、王子達は立て続けに若くして亡くなってしまった」
師匠「王子達に続く王位継承権の高い者も、同じ戦で亡くなったり重い病の床にあったりと……」
師匠「結局は先王の従弟の息子である『この男』に回って来た」
師匠「そして、この王家にはもうひとつしきたりがあった」
師匠「先王の王子は不在だが王女だけは存在している場合、強制的に次の王の妃にならねばならない」
師匠「先王の『直系の血』は残さねばならんのでな」
末妹「……」
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