末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2017/02/18(土) 23:27:21.29 ID:A6bjvzRP0
王妃「それが、一のお兄様との最後の会話だった」
王妃「ねえ魔法使い」
王妃「お前は兄の……世継ぎの王子としての最後の行いを愚かだと思うかしら、それと立派だと思うかしら?」
師匠「国を背負う者として、実に立派な行いだと思っております」
師匠「……直後の出来事は非常に残念でしたが、それはどなたの落ち度でもありません」
王妃「やはり、お前もそう答えるのね」
王妃「……お兄様はあの日、行くべきではなかったと言っていたのは私を含め二人だけ、誰だと思う?」
師匠「……お兄上様の、奥方様ですか?」
王妃「ふふ、違うわ」フルフル
王妃「お義姉様は強くて聡明で立派な方よ、お兄様の選択を他の誰より正しかったと信じている」
王妃「私と子供の頃は会えば喧嘩ばかりしていた、相性最悪の、あの男……私の夫、国王よ」
師匠「王が」
王妃「『民は国のために在るのだから、国のために働くのは当然だ』と」
王妃「『国はすなわち王なのだから、危険を冒してまで次代の王から民のご機嫌伺いに出向く必要などなかったのに』と」
王妃「……後から考えたら」
王妃「一のお兄様が亡くなったせいで自分の人生を変えられてしまった腹いせとしか思えないけれど」
王妃「『兄上を誇れ』と言うばかりの周囲の慰めより、彼のその言葉に、私と同じ、愚かで身勝手で見識の狭い彼の存在に」
王妃「私は慰められたの……」
師匠「……」
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