末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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449: ◆54DIlPdu2E[saga]
2017/02/05(日) 21:10:48.00 ID:51bwU4QR0
師匠「……儂が知る、お前の生まれる前の両親の話、は、これで終わりだ」

師匠「お前に接していた両親の様子は、お前が誰より知っている」

王子「ええ、そうです」

王子「二人とも、あの舞踏会の夜まで、最期まで……」

王子「……最期……まで……」

師匠(声が震えているな)

王子「……我儘に付き合ってくださって、ありがとうございました、師匠」

王子「想像していた両親と……だいたい同じでした」

王子「僕がそばにいるのも構わず、母が時々つぶやいてた独り言」

師匠「?」

王子「繋ぎ合せると、こんな感じでした」

王子「『上のお兄様の奥方、聡明なお義姉(ねえ)様、今は修道院に入っておられるけれど』」

王子「『お義姉様とお兄様との間にお子さえ生まれていたならば、今ごろ私は……』と」

師匠「お前……」

王子「…………父にはもっと面と向かって色々言われました」

王子「その中には、僕を結婚させて生まれた孫にこそ期待をかける、とも」

王子「全ては仕方がなかったのです、次々と周囲で悲劇が起きて、自分達にはどうすることもできなくて」
 



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