魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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363: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/05/11(水) 02:56:06.05 ID:ofIrSduQ0

シャッ……


神『!!?』


ザッ―――………


躊躇なく、振り切られた大剣。
神の持つ、長い髪や翼も 共に斬りおとされた。

斬った後、近衛は僅かに怪訝そうな顔を浮かべ、その剣を眺めていた。
それからドシャリと崩れた首なしの聖骸を見下ろして、何か呟いた。


亀姫「こ、近衛」

近衛「……あ」


亀姫が声をかけると、近衛ははっとした様子で振り返った。
目が合うなり、小さく呟く。


近衛「はは。…勇者の剣が、神殺しの剣になってしまいましたよ……亀姫様」

亀姫「近衛……あなた」

近衛「これで本当に、自分は勇者なんかではなくなりました。いえ、やはり最初から、勇者なんかじゃなかったんでしょうね」


小さすぎる抑揚。
近衛は悲しげにも、安心しているようにも見えた。




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