魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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321: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/26(火) 04:22:52.33 ID:1vpioc0+0

神「……四神に与えられた役割は、魔王に負けて魔王の配下となることだった」


神「魔王の配下となり、魔王の心を解き、我らと接触する機会を作る…」

神「だが、天界へと昇る姿を見られた朱雀は、魔王に詰問された。朱雀はこの作戦をどうにか全うしようと考えていたのだろう」

神「何も語らず。事情も知らぬ残りの三神にすべてを託し、口を固く閉ざしたまま、自らの炎によって絶命した……知られてしまえば、どう事態が転ぶかわからない」


魔王「ふ、おかしな話だな。こちらでは朱雀は、魔王が焼き殺して食べた、と聞いているが」

神「……『悪を悪と思わず、善を善と思わず』…お前も、そう教えられているのだろう」

魔王「――なぜ、それを」


神「魔王は代が変わっても、常に罪人であり続けた。その存在に深く刻まれた呪いのような言葉と教訓…」

神「語らず死した朱雀の正体に気づいていたのだろう。魔王は朱雀の死すらも、自らの罪として――己に関わったが故の死だとして、自らに被せたのだ」

魔王「……」

神「魔王は、代を重ねるごとに罪を増やし、力をつけつづけた。もはや我々では手出しができぬほどに…悪行を被り、不浄となり、我らから遠ざかって行った」

神「そして我らに、“善”を強いた。――すべての善行は神の物となり、すべての悪行は魔王の物となったのだ」

魔王「……そんなわけは……!」




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