魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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322: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/26(火) 04:24:51.30 ID:1vpioc0+0

神「罪人である彼は、自らとその末代にいたるまでに苦行を与えた…。自分でそうしておきながら、“どうしたってそうなってしまうのだから諦めろ”と教え込んだ」

神「そうして子孫となる魔王たちは、自らで悪を演じるようになった。“どうなってもそうなのるだから、最初からそうあるべきだ”と…」


神「最初から自分が悪なのだと思わなければ、心を壊して生きていけないからと。悪としての振る舞いを、その生き様に叩き付けて代を重ねたんだ」

魔王「………っ」


神「どんな姿になろうと、魔王の元となったのは天使…我らの仲間であったことに違いはない。我らはそんな魔王の姿を見るたびに心を痛めた」

神「そんな時に生まれたのが、人間世界だ」


神「…魔と浄の狭間で生まれた亜種。それが人間だった」

神「その頃の神は、女性神だった。魔と浄の狭間で生まれた人間を、神と魔王の子供として慈しみ、守ると宣言したのだ」


神「……だが、魔と浄の中間に生まれた人間は非常にもろく、危うい存在だった。人間を守るために…導くために、我らは常に善で在り続けることを強いられることとなった」


神「だからこそなおさらに、常に悪に置かれていた魔王に対して罪悪感を感じて――万策尽きたと感じた。神と魔の接触はタブーとなった」




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