魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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301: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/23(土) 02:16:23.85 ID:Ss644WqA0

近衛「……これですか?」

神従者「この、台座の桶の部分を……っ ま、まわ…」グッ

近衛「自分がやりましょう。まわせばいいんですね?」


近衛も台座に手を掛ける。
重たい石臼と同じ感触で台座が回転すると、風化で抉れたように見えた底部分と奥にあった穴が合致し、穴が現れた。


神従者はそれをみるなり後ろ手で翼を押さえ、身を細くして穴の中へと入りこむ。
肩口あたりで膨らんだ翼が穴の縁に引っかかると、神従者は低く呻き痛みを堪えた。


亀姫「あなた、大丈夫ですの。その翼…」

神従者「はは…折れたようで、根元のほうがうまくたためません」


治療を施すべきなのだろうが、そんな場合ではない。
自分達から離れてもよいが、囚人である彼にはこの神界のどこにも居場所はない。
亀姫の治療術は魔素を用いるので、神従者には使えない――

痛々しいことこの上ないが、せめて気遣うほかに出来ることはなかった。




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