魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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234: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/02/23(火) 05:29:04.06 ID:zUoOI/kM0

亀姫「今回の神界戦争…陛下は思いつきだなんて仰っていられましたけど、陛下の中では以前よりお覚悟なさっていた事案なのでは、と」

近衛「! どういう事です」

亀姫「この戦争…仕掛けたのは陛下ではなく、神の方だったという考え方ですわ」

近衛「亀姫殿。どうぞ詳しくお考えをお聞かせください」


亀姫は扇を広げて口元へ運ぶ。
どこから話したものか、と 思考を巻き戻しているようだった。


亀姫「……この戦争を陛下が口になさった時、私自身も驚いて陛下をご無体で不用意だと責めてしまいましたけれど…… 陛下は本来、そのような方ではありませんわ」

近衛「戦争を決意したきっかけ…ですか。確かに軽率にも感じますが、それは天使を強くお望みになられた衝動ゆえなのでは?」

亀姫「天使が手元に居るにも関わらず、泣き暮らしているのに辟易したから天を滅ぼし帰る場所を無くすだなんて……いくらなんでも浅慮すぎるかと」

近衛「…確かに、普通に考えれば余計に泣き濡れて心を閉ざすのは目に見えていますね…」

亀姫「あの方は思慮深く察しが深い方ですわ。天を滅ぼし、天使の帰る場所を無くすことで“現状を変える別の何か”が得られると考えるべきでしょう」

近衛「……別の何か…」

亀姫「私にも具体的にはわかりませんわ。ですがおそらくソチラが本当に戦争を決意したきっかけかと」

近衛「決意したきっかけ…。では、戦争自体はいつごろに仕掛けられていたと?」

亀姫「そうね……。近衛が、勇者として神に選ばれた時…じゃないかしら」

近衛「!」




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