魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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155: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2015/12/11(金) 10:52:30.22 ID:/7QfDunq0

亀姫は扇で顔を覆いつつも、訝しげな表情を隠そうとはしていない。
首をかしげて眉をひそめ、何やら考えていたものの やはり納得がいかない。


亀姫「先の院のニンゲン一斉討伐…… 獣王は参戦なさって?」

獣王「否。あの戦に赴いたのハ、王殿内の者のみと聞いていル」

亀姫「先の院も、他種族の力を借りるまでもないと判断なさったのでしょうね。…相手はニンゲンですもの」

獣王「実際、討伐にむかって半日とせぬうちニ、ニンゲンの国は消えタ」

亀姫「向かったという報せも、完了したという報せも、私のところには2日後に同時に届きましたもの」

獣王「報せの必要はあるまイ。あくまで体裁のものダ」

亀姫「……それを言っては、報せの方があまりに可哀想でいらっしゃいますのよ」


亀姫は嘆息し、つまらなそうに裾を翻した。
それから獣王に背を向けて、強い口調で言い放つ。


亀姫「ニンゲンは強くなどありませんわ。ましてや近衛のような、自分の手を自分の刀で切るようなウツケモノ、警戒する気にもなれませんのよ」




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