魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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156: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2015/12/11(金) 10:52:57.40 ID:/7QfDunq0

シュルリと着物の裾を引き寄せて部屋の奥へと戻ろうとした亀姫の背に
獣王は低くうなるような声を掛けて引き止めた。


獣王「……近衛がこの王殿に来た頃ニ、手合わせをした事があル」

亀姫「獣王、貴方が負けましたの?」

獣王「いヤ。俺が勝っタ。あいつは魔王様はもちろん、他の誰一人にも勝てなかっタ」

亀姫「あたりまえですわ……ニンゲンですもの。獣王、私をからかっていらっしゃいますの?」

獣王「否。だガ先日、俺ガ魔王様と戦って気がついタ」


獣王「近衛が負けるのハ、非力さもあるガ、刀が振れぬほど近づいてくル技術力の無さ…」

亀姫「間合いも計れないだなんて」

獣王「近衛は魔王様にモ、そうして負けていタ」

亀姫「一体何を仰りたいのか、私には――」




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