524: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/09/08(金) 00:57:14.80 ID:MKc7Tba+O
◇
薄暗闇に潜む、影があった。
それは私の部屋から、さほど時間もかからない場所にいて。
開いた扉から挿し込まれる光にも、僅かに身じろぎするのみだった。
525: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/10/10(火) 07:17:27.93 ID:IpBGZWjRO
「……別に、隠れてたわけじゃないんだ」
ナナが視線を落とし、呟くように言葉を漏らす。
526: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/10/26(木) 07:17:46.30 ID:Wq6n4tJTO
そう、思っていたんだけど。
「……逆に聞きたいんだけど、怒ってないと思う?」
527: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/11/24(金) 00:22:25.23 ID:ad+Cylr0O
「……質問を変えるね」
「ナナはこの部屋に来て、何がわかると思ったの?」
ジュリウスに纏わる事柄。
528: ◆6QfWz14LJM[sage]
2018/01/02(火) 01:49:09.05 ID:m52AqS8y0
わかんないまま年越しちゃった
すいません三が日中には何とか…
529: ◆6QfWz14LJM[saga]
2018/01/14(日) 22:36:33.10 ID:lzinQoP/O
ナナの抱える悩みは、シエルが打ち明けてくれたそれと似ていた。
けれども、彼女の戸惑いの多くは、制御しきれない自身の感情に割かれている。
アラガミのみにぶつけていた激情を、人に向ける経験もなければ、それを得る必要もなかったのだ。
530: ◆6QfWz14LJM[saga]
2018/01/14(日) 22:44:30.74 ID:lzinQoP/O
――不意に、耳鳴りが広がった。
刺すように、押し込むように、染み渡るように。
瞬く間に言葉と意識を奪い取った音響は、ナナが異変を察知するのに十分な時間を与えてしまった。
531: ◆6QfWz14LJM[saga]
2018/01/14(日) 22:45:55.26 ID:lzinQoP/O
三が日とは何だったのか
言う事が大体覆ってる気もしますが、流石に年内には終わらせたいですね…
532: ◆6QfWz14LJM[sagesaga]
2018/03/19(月) 00:56:06.22 ID:RlXjclRlO
「あの時は隠すことが皆の、……私のためだって、そう思ってた」
「……それで?今度は私のために嘘をついてたの?」
533: ◆6QfWz14LJM[sagesaga]
2018/04/16(月) 01:00:02.80 ID:xihyqYjvO
それでも、その安堵に含まれていたのは保身だけじゃなかった。
「……そうかもしれないけど、そうじゃないかも」
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