455: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/01/19(木) 22:49:24.96 ID:9gwLykoUo
「うん?今度はそりゃ当然だろうって顔だが、実際そうだろう?」
「内面の性格や仕草だって、横で見ている分にも細かい差はわんさか出てくる。それこそキリがないぐらいにな」
「正直、お前じゃあケイトの代わりにもならないよ」
ハルさんの真意はわからない。
けれど、こうまで嘲笑混じりに言われてしまっては、流石にいい気はしない。
「……そんな事言われたって、どうしようもないじゃないですか」
「こっちはケイトさんに会ったこともないのに、やれ似てる、やれここがダメだって……!」
「俺は印象で語っているだけさ、よくある事だろう?」
まんまと乗せられている、と思わないでもなかった。
それでも、面と向かってぶつけられたからには、吐き出さずにはいられない。
……積もり積もったものも、あることだし。
「だからって、個人の基準を一方的に押しつけないでください!」
「あなた達にとっては大事な人かもしれないけど、私は私――」
立ち上がり、声を荒げた後で、私の行動がラウンジの注目を集めていることに気づいた。
削がれた勢いのまま座り直し、視線と囁き声が収まるまで、俯き続ける。
そっと横を向けば、笑いを噛み殺しているハルさんの姿が視界に入った。
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