255: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/09(火) 00:40:07.58 ID:KGKozhNHo
「没収!」
「あっ……」
私の手から、フェロモン剤が引っ手繰られる。
彼女は素早くそれを仕舞い込むと、屈託のない笑顔をこちらに向けた。
「わかってると思うけど、一応預かっとくね」
「それじゃ隊長、私達も行こっか!」
……シエルも、ギルも、ナナも。
まだ、私を隊長と呼ぶのか。
「どうしたの?」
「……みんな、これでいいのかな」
「どう扱ってもいいって言ったのは、そっちでしょー?」
「それは、そうなんだけど……」
「じゃあ、隊長は隊長でいいんじゃない?」
それきり駆けて行った彼女を、気後れした私は逃してしまった。
どうやら今度は、私が彼らに置いて行かれる番のようだ。
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