169: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/10/22(木) 02:16:03.06 ID:IxHqraCLo
「――私とギルが前衛、シエルは後方射撃、ナナはまず近接射撃で間合いを計って」
「初期位置からの移行タイミングは各自、臨機応変に……開幕はシエルに任せるよ」
「了解しました」
「了解だ」
「りょーかい!」
2体の虎型はそれぞれ、別々の地点で行動を始めている。
私達は各個撃破のセオリーに則り、出撃地点から近い箇所にいる、1体目のアラガミへと狙いを定めていた。
アラガミは狭まった街路の中に位置していて、こちらの動向にはまだ気づいていない。
場に一定の緊張感が漂う中、シエルの神機が銃声を発する。
「命中確認」
シエルの合図を皮切りに、"ブラッド"が一斉に駆け出す。
アラガミは即座に向き直り、自らに危害を加えたオラクルの軌跡を辿る事で、その発生源であるシエルへと敵意を向けた。
遠方から正確な狙撃を続けるシエルを庇うように、3人の神機使いがアラガミの前に立ちふさがる。
「喰らえ!」
「おりゃーっ!」
尚も歩みを止めようとしないアラガミに対し、ギルとナナが銃撃を仕掛ける。
これに気を取られた隙に、私はヤツの側面に回り込み、手にした短剣型の神機で後ろ足を斬りつけた。
虎型は前脚から顔面、背部のマントにかけた前面に硬質化した部位が集中しているものの、その分、胴体や後ろ足といった、残りの部位は比較的、肉質が軟らかい。
特に、短剣型や槍型といった、接触部位の集中した、貫通性の高い近接パーツや、それらに類似した属性のバレットには脆く、
それらの装備を担う場合は、まず虎型の側面か背面に陣取るのが基本戦術となる。
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20